白石温麺物語

元禄の昔―。
鈴木味衛門という親孝行の青年が当地白石におりました。
味衛門の父親は、長年胃病を患い、味衛門は父親の身体を心配する毎日を送っておりました。父親はそうめんを食べたいと訴えましたが、そうめんは油を使ってあるからと、医者からは許しが出ません。
そんなある日、旅の僧侶から、油を使わない麺の作り方を聞いた味衛門は、試行錯誤を重ねた末、ようやく父親に食べさせる事が出来るまでの物を造り上げました。
それまでは、ろくに食べ物も口にできなかった父親は喜び、徐々に食欲も回復へ向かい始めました。やがて父親の胃病は全快し、この話が時の殿様に伝わりました。
殿様は味衛門の温かい思いやりの心を賞められ、親孝行の温かい心から生まれた麺を 「温麺(うーめん)」と御名付け下さいました。白石温麺発祥の、本当にあったお話です。

優しい心使い

昔と変わらない「水・塩・小麦粉」が原料であり、添加物などは一切使用しておりません。ですから赤ちゃんの離乳食やお年寄り、そして味衛門の父親がそうであったように、病人食として最適なのですが、それにはもう一つの理由があるのです。
長さ3寸(約9センチメートル)ですから、一般的な麺よりかなり短いのが特徴です。病人などにとって、「(麺を)すする」という事はたいへん体力のいる動作です。温麺が短い理由は、少しの力でも食べやすいように、という優しい思いやりの心から、この長さになったとも言われております。

暖かく?冷たく?

白石温麺は生活に少しずつ浸透し、現在におきましては、無くてはならない存在になりましたが、まだまだ、関東以西の方々には馴染みが薄く、「【温麺】と言うのだから、温かいつゆで食べる冬の食べ物だろう」とお思いになる方がほとんどです。細麺ですから、春夏秋冬、四季を通じ、温かくも冷たくしても美味しくお召し上がり頂くことができますが、本来の白石温麺のシーズンは夏なのです。県内の一部地域に、「おくずかけ」という白石温麺を使った料理がありますが、これはお盆に食べるならわしの郷土料理です。

料理レシピ 四季の味・白石温麺の変わりつゆの作り方 料理レシピ 四季の味・白石温麺の変わりつゆの作り方

白石温麺は、普通の醤油ベースのつゆのほか、
下記の【ごまだれ】【くるみだれ】でもよく食されており、飲食店などでは
醤油たれ・ごまだれ・くるみだれと、三種類のつけづゆがセットで付く飲食店も市内にあります。
醤油ベースのつゆよりも、ゴマやくるみのコクがあり、どちらかというと濃厚タイプになります。
長さ9cmの白石温麺だからこそ、麺とたれが絡む量のバランスがちょうど良いという事を
お召し上がり頂いた時に実感して頂けると存じます。

ごまだれ

画像
●材料(3~4人分)
ねりごま 大さじ2
砂糖 大さじ2
醤油 大さじ2
酒 大さじ1
水 150cc

ねりごま・醤油・砂糖と、大さじ2の水(材料に記載した水150ccとは別です)を入れ、よくまぜあわせます。
次に酒と水(上記の150cc)を入れ、よく混ぜ合わせて出来上がり。

くるみだれ

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●材料(3~4人分)
ねりくるみ 大さじ2
砂糖 大さじ2
醤油 大さじ2
酒 大さじ1
水 150cc

ねりくるみ・醤油・砂糖と、大さじ2の水(材料に記載した水150ccとは別です)を入れ、よくまぜあわせます。
次に酒と水(上記の150cc)を入れ、よく混ぜ合わせて出来上がり。
★くるみだれには、お好みで酢を少々加えて頂きますと、さっぱりとしたお味をお楽しみ頂けます。

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